へなちょこフリーター日記

おもしろおかしく生きてきたいね

 

貝殻をさがしている

 

うずまきの先端で 海を煮だして 

クローゼットにしまっておいたはずなのに

仕方がないから トイレットペーパーの芯

耳にあてた ほら 音がする

 

 

とじていく音が

 


皮膚の堤防をかいくぐり

口から鼻から

治りかけの傷口を舐めて 爪と肉のあいだ

髪の毛をすくいとって

ぼくのからだ ちっぽけな星になっていく

 


ぬめつく足の裏には

黒と紺と いくばくかの透明が積もっている

ぼくの怠惰を許してくれそうにない

 


もう無言ではいられない

だからここへやってきたのに

はがれてく意識の輪郭を おいやっておいやって

とうとう 息をすう

ぼくはどうしようもなく ひとりだった

 


空気にふれて

はりはりと とりもどしていく 皮膚がこわくて

流れてくサンダルの片方は 見ないふりをした

一本足でも 夜には眠る場所がある

それくらいには ぼくはひとりのままだった

 


とおくで ヒグラシが鳴いている