へなちょこフリーター日記

おもしろおかしく生きてきたいね

分裂

 

世界が 今日も 肌をたたいて ぷつぷつと分裂していく。

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終わりの気配に 心地よく身をゆだねることもあれば、どうしようもなく 泣きたくなってしまう朝もあり、ちぐはぐな穴のあいたビーズの全部が わたし自身の証明だった。

 

日曜日の隙間から わたしと ぼくと あなたと わたしが こぼれてく くだけてく。とじてはひらく 拳ににせて、光の数だけ 挨拶があった。

 

愛していれば 愛される。そう信じたままでいられたなら、かさついていく皮膚のまま 今もぼくは 神さまをしていた。

 

ぷつんと。途切れる音がして ーー わたしはあの日 人間になった。

 

ながいながい坂の途中、アスファルトは午後の日差しにぬるくなり、トカゲの鱗よりも濃厚に 生き物みたいなにおいがしていた。

 

世界を撫でる 神さまの右手には 剃刀が握られている。生クリームを整えるみたいに 人間は柔らかすぎて どこに だれがいたのか わからなくなった。真っ赤ないちごが おしゃべりもせず、永遠でいられるような気がしている。

 

ひとつひとつを味わって 音がすくんで こわれて 消えて 最後まで完璧にあまやかな世界が 鼓膜で恋しく 振動しつづける。

 

神さまは笑わない。おろかさを 笑ってはくれない。

 

わたしは人間でいられるろうか。すぐにもげる手足の重みを 忘れないでいられるろうか。感触のない世界で、あなたもわたしであることを 忘れないでいられるろうか。