へなちょこフリーター日記

おもしろおかしく生きてきたいね

読書感想文

 

もうどうでもいい ーー 。

 

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曲げやりな手首とは裏腹な、初めて煙になった祖母との記憶。どこかの大人たちの郷愁を震わせて、名前の下で いまもゆらゆらしてる。

 


夏休みが始まる前に買った原稿用紙は、リュックの底でくしゃくしゃになっていた。約束は守るものだと、僕は まだ 信じていて、守れない現実にも守られないリアルにも、毎分 殺されそうだった。

 

 

母が いい子だと 言ってくれた通りに生きていく、それだけのことが、自分で服を選ぶようになった頃から、なぜだかひどく難しかった。子供部屋に満ちていく 規則的な水音を、ベットに座った右耳で じっと 聞いている。

 


わたしはここにいるのに、好きな食べ物とか 君が聞くから、中身を溶かした声になる。

 


わかってもらいたかった。

 

 

切実な真実に 着いていけない粉々の神経の塊で、便箋の封を切る。優しい体温が 僕の目まで届きそうになると決まって、図書館の重い扉を  肩をつかって押しあけた。お前がそんなんだから、みんなの前で先生に、大丈夫か?  と 息のぬくさを確認される。教壇の隅の墓標は全部、ぼくの名前の形をなぞる。

 


鳴らない玄関に安堵した。僕を、僕だけが責める。夢の世界でも身体を被って、何をしたいんだったっけ?  お前が素手で触るから、正しい目盛りが もう わからない。