へなちょこフリーター日記

”楽に・楽しく” 生きるを提案するブログ。

氷の音

ひかりに、水がういている。お月さまにもみえる、琥珀色の余白に影をうつしてあそぶのだ。

 

ひとつふたつと並んだ、冷たい夜の小部屋のひとつに寝転がって、目を閉じたあとの世界をそうぞうしてみる。

 

透明な袋にさげた食パン、ふりあげたさきに、顔が、あった。白い龍。くわっと口をかっぴらいて、東に隠れる雲の子たちをひとつふたつ、飲みほす。細切れになる。扉を閉めるまえにも一度のぞくと、海だけに、なっていた。

 

つかれたなーとか、あついなーとか、かばんに入れた日傘のことを忘れてたなーとか考えていたら、灰色のビルからいつもの音。

 

氷の音。

 

その鈴は、きっと氷でできていて、どんなにか透きとおっているだろう。

 

風のある日はいつも、ビルの角で耳をのばすのだけれど、どの階を観察しても、窓辺でレースがただただ揺れるばかりなことに、わたしは安心しきっている。

f:id:tomokusa_mei:20180711220644j:image